目の下の凹み

はじめに

目の下の凹みの構造図

ハムラ法は眼窩脂肪再置換といって、目の下の凹みに対し、目の下の脂肪(眼窩脂肪)を移動し凹みを改善させる方法です。目の下には3つの区切られた部屋があります(上まぶたは2つの区切られた部屋)。主に内側(目頭側)と真ん中の2つの部屋から眼窩脂肪を有茎で移動し、凹みを改善させます。

形態把握・手術適応の見極め

たるみ、しわがあり凹んだ状態の図

下まぶたに眼窩脂肪と皮膚によるたるみがあり、その下に凹みを認めた場合は適応になります。

■眼窩脂肪+たるみ+凹み>>>眼窩脂肪再置換(ハムラ法)

しかし、凹みがない場合は、最終的には診察しての判断になりますが、経結膜下脱脂法や下眼瞼除皺術・下眼瞼脱脂術の適応になります。

■眼窩脂肪+たるみ+しわが目立たない>>>経結膜下脱脂法

■眼窩脂肪+たるみ+しわが目立つ>>>下眼瞼除皺術・下眼瞼脱脂術

下眼窩脂肪再置換(ハムラ法)の方法・手順

下眼窩脂肪再置換(ハムラ法)の方法・手順図

手術は局所麻酔で行います。睫毛から約2mm下の皮膚を切開します。眼輪筋上を剥離し、眼輪筋の下縁から眼窩隔膜を露出します。眼窩隔膜を切開し、内側(目頭側)と真ん中の2つ部屋から眼窩脂肪を有茎で移動し、下方(凹んだ箇所の直下)に向かって扇型に広げて固定します。眼輪筋弁を作成し、外側に向かって引き上げ骨膜に固定します。最後に余った皮膚を切除し縫合します。なお皮膚切除の際には、外反(アカンベー変形)防止のために口を大きく開けてもらい、皮膚に余裕があるか確認して切除します。抜糸は5日目でおこないます。

手術後の注意事項

目の周囲は血管が豊富で、皮膚が薄く腫れやすいので、以下の事に気をつけて下さい。

  • ① 入浴・飲酒・激しい運動など血液循環がよくなることは、2~3日は避けて下さい。
  • ② コンタクトレンズの使用は、術後最低2週間避けて下さい(ハードコンタクトレンズの長期 使用は眼瞼下垂の原因になる可能性があるのですすめません)。
  • ③ お化粧はできれば抜糸までは避けて下さい。針穴から化粧成分が浸透し、感染の可能性や、傷が汚くなるからです。

~ドクターメモ~
脂肪はゴルゴ線まで届かない

「ゴルゴ線をハムラ法で改善できないか?」という質問をよく受けるのですが、下眼瞼脂肪再置換(ハムラ法)は、眼窩脂肪を脂肪弁(切り離さない状態)にして移動しますが、可動域があり、むやみに引っ張ると脂肪弁がちぎれてしまいます。脂肪弁が届く範囲は、目の下の凹みまでで、ゴルゴ線までは届きません。そのため下眼瞼脂肪再置換(ハムラ法)ではゴルゴ線は改善できません。ゴルゴ線の改善は当院ではヒアルロン酸の注入を行っています。
また、脂肪注入も他院では行っていますが、当院では行っていません。理由は、取り出した脂肪は異物であり、約40%は吸収されるためです。さらに、均等に吸収されるか不確定であり、術後に凹凸が出る可能性があるため行っていません。

よくあるご質問(丸山医師が回答)

裏ハムラという方法がありますが、ハムラ法と何が違うのですか?

裏ハムラ法は経結膜的に脂肪を再置換する方法です。
下まぶたの皮膚の表面に傷がつかないことは良いのですが、デメリットとして、術野が狭く脂肪の固定操作が難しく、ハムラ法のように直視下で確認できないため、狙った位置に脂肪を固定できない場合があります。
また、これが一番重要ですが、脂肪再置換を行い、陥凹部が改善されると、もともと脂肪が存在していた部分の皮膚が余ってしまいます。余った皮膚は取り除くべきですが、裏ハムラ法では皮膚を切開していないため(下まぶたの裏側から)に取り除けません。そのため当院では裏ハムラ法は行っていません。

目の下のたるみにハムラ法は適応ですか?

全てが適応ではありません。見極めが重要です。たるみがあり、その下が凹んでいることが条件です。たるみの原因が眼窩脂肪で、凹みはなくしわが目立たない場合は“経結膜下脱脂法”。たるみの原因が眼窩脂肪と皮膚で、凹みがない場合は『下眼瞼除皺術・下眼瞼脱脂術』が適応になります。

リスク・副作用・合併症

内出血、腫脹、結膜出血、左右差、しわが増える、下眼瞼隆起・陥凹、流涙(涙が流れない)、下眼瞼外反、瘢痕形成(傷跡が残る可能性があります)、目尻側にドッグイヤー(傷跡の端が盛り上がる)、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。

価格(税込み)

下眼瞼脂肪再置換(ハムラ法) ¥486,000(両側)